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7月の本

日本酵素産業小史
日本酵素協会
結構昔からいろいろな使われ方をしてきたのだな、と勉強になった。
読みやすくてよいが、残念ながら非売品。

坂の上の雲〈1〉
司馬 遼太郎
歴史小説はかなり久しぶりで、なれるのに時間がかかった。
田舎から東京へ、さらに世界へ、全く新しいものを学び、日本にその土台を作っていこうという志に驚かされる。若いうちから活躍できるがうらやましくもあり、はるかに恵まれた環境にありながら勢いに欠ける自分に歯がゆくもあり。

成功術 時間の戦略
鎌田 浩毅
「仕事上の保険をかけておく」時流がどのように変化しても、一定の成果が確保できるようにするのだ。
研究やっていた頃は意識していたな。大きいテーマと、確実に論文になるようなテーマをもつ。ただやることがはっきりしている方が取り組みやすいから、ついつい大きなテーマを忘れてしまうというのが問題点。
「20代には留学するな」「読みすぎは禁物」というのはちょっと新鮮な視点。
後半の「教養が大切」なのはわかるけど、忙しい中で時間をとろうと思わせるには説得力が足りない。
大学教授が書いているから当然かもしれないけれど、研究者向けの内容。

人を動かす 
Dale Carnegie、 山口 博
「徹底してオープンに議論すれば正しい、あるいはよい結論にたどり着くはずなのに」と思うけれど、どんなに親しい仲でもそのような展開はまずほとんどない。
そういう意味で、この本の中の「人を説得する十二原則」に「議論を避ける」「誤りを指摘しない」とあるのは、思わず反論したくなるけど、現実的によい結果を出すにはそうかもしれないと7割納得。所詮本当の意味で理解しあうことは不可能、といわれているようで寂しい気分が3割。自分だったらストレートに言ってもらいたい。といってもやなことを言われれば、一晩は反論で頭が渦巻くのは事実だけど。

「どれだけ論理をといて聞かせても相手の意見は変わらない―傷つけられたのは、論理ではなく感情なのだから」
「人を説得したければ、相手に気づかれないようにやることだ。」「教えないふりをして相手を教え、相手が知らないことは、忘れているのだといってやる」
「できれば、人より賢くなりなさい。しかし、それを、人に知らせてはならない」

書かれていることはかなり納得できるが、やはり実際にするのは難しい。
子供はしからずにほめるべし、というのすら難題。
相手にもよると思うけど、人間関係をうまくするのに大切なエッセンスの詰まった本であるとは思った。
ただ、日本語訳の問題か、文化の違いか、例として挙げられている言葉遣いが逆にいやみったらしかったり、長ったらしかったりと感じるものが多々ある。
by hirommk | 2009-08-03 20:47 | book

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